日本の伝統芸能の一つ。中世頃に成立した歌舞劇。能。お能。 舞と謡と囃子の三要素からなっており、囃子は笛・大鼓・小鼓・太鼓の四つの楽器によって演奏される。 猿楽から発展し、南北朝・室町時代に観阿弥・世阿弥父子が大成した。 明治時代以降、能楽という呼称が用いられるようになった。この場合能と狂言を含めることがある。
週末は御前崎にて庭仕事&竹林の管理でした。本当は冬にやりたかったのですが時間が無くて今(もっとも竹林の力仕事は夫が主にやってくれた。ありがたや。)。 今日から新年度です。 先週火曜日は国立能楽堂にて青翔会、私は舞囃子を打たせていただきました。 お越しいただいた皆様、ありがとうございました。 お能「養老」は後輩の研修生たちが偉い先生たちに囲まれて緊張しているのを、楽屋で待っているときから見ていたり。研修発表会の青翔会はいつもと違う感じが(特に楽屋で)漂います。 (しかしどんなに緊張しても怖がっても、舞台で1番でも多く能が打てることをうらやましいと思うあたり、すっかりこの世界に染まっている自分を感…
東京能楽囃子科協議会の定式能解説、今年度から「英語一文解説」と名付けて、番組内容の簡単な英語版解説を作ることになりました。 日本語版の解説を最初に担当させていただくことに決まった時、囃子方の先生方からの注文は「お囃子の会なのだから、お囃子の解説を」とのことでした。 そう、能の会の解説はしばしばストーリーの説明だけになりがち。また、舞の種類や囃子の内容についても、マニアックすぎるせいで解説困難だったりします。 あとは、意図せず「能を知っている人が読む前提」になる(←これは私も陥りがち)。 というわけで、四苦八苦しながら解説を作っていたはずなのに、なぜ英語版にも手を出すような無謀な行動に出たのか……
暖かくなったと思ったら寒の戻り。昨日日曜日は中野の梅若能楽学院会館の「梅若会別会能」にて能「望月」で師匠のお手伝い。冷たい雨の降る一日でした。 帰り道、中野坂上駅までの歩道で雨に濡れた花のつぼみをぽちり。今週は春分の日がありますね。 花はつぼみも綺麗 先週水曜日は国立能楽堂にて「東京囃子科協議会定式能3月公演(タイトルが長い…)」でした。一昨年から番組の解説を書かせていただいております。 解説を担当する前は自分の役がない時は、他の仕事や用事で伺えないことも多くありましたが、今はできるだけ舞台を観に伺うことにしています。 解説と実際の舞台の温度差、書いてあることが適切だったか、書きすぎ(やりがち…
昨日は師匠のお手伝いで銀座の観世能楽堂へ。本日日曜日は家族とのんびり。早めに帰宅して読書にいそしんでいます。 実家に溜まっていた祖母の茶道具の片づけの参考に、煎茶道の本を読んでいたら面白いタイトルの本を見つけました。 「漱石と煎茶」 www.heibonsha.co.jp 煎茶道の世界と、漱石の「草枕」の中での喫茶の場面、漱石の茶の湯や茶道への言及部分などについて書いてあって面白い。 そういえば、「草枕」には能楽についても書いてあります。 というより、この物語自体を能の曲の体裁で書くと本文中に記載あり。ゆえに学生時代はイマイチ内容がつかみどころがないとしか思えず。 思い出して、漱石全集三巻(手…
本日、平安神宮で行われた節分祭に行ってきました。その中で行われた狂言を見てきました。とても面白かったです。そこで今回は狂言について語っていきたいと思います。 引用元 https://www.nohgaku.or.jp/guide/%E7%8B%82%E8%A8%80%E3%81%AE%E5%9F%BA%E7%A4%8E%E7%9F%A5%E8%AD%98 狂言は能楽の一種で現在でいうお笑いみたいなものです。現在の狂言は安土桃山時代に成立したといわれています。中世の庶民の生活を描いており、狂言から当時の庶民のことがわかるようです。 引用元 https://www.tokyoupdates.met…
A. クラシックでは、聴衆は、しっかりと鑑賞するというルールが設けられているのです。曲の途中で拍手したり、叫んだりはできないのです。能楽と似ています。
良く晴れた1日でした 毎年呼んでいただいている、掛川での謡初め。今年は4日の午後に開催されました。 以前は掛川城の御殿にて行われていましたが、最近はお城のすぐ横の報徳社の建物です。 掛川では不定期ですが、月に1度竹之丸にてお稽古を行っております。小鼓のお稽古をご希望の方はご連絡ください。 さて1~3月は以下の舞台にて鼓を打たせていただきます。 2025年 1月7日(火)13時~ 国立能楽堂定例公演 狂言「蛭子大黒(えびすだいこく)」 1月18日(土)15時30分~ 宝生能楽堂 宝生会定期公演午後の部 能「巴」 3月25日(火)13時~ 国立能楽堂 青翔会 舞囃子「海人」 2025年もぜひ能楽堂…
11月16日(土)は相州西之坊善福寺の報恩講にて本堂でお能を打たせていただきました。 国立能楽堂研修制度を修了してすぐに伺ってから、もう…10年?毎年伺っています。 いつもは電車&バスですが、この日は終了後に家族と静岡に帰る予定で初めて「自家用車」でお寺まで。電車に比べて早いなあ。 さて、演目は半能「野宮」。去年は身内の不幸の直後に行ったのでことさら寒さが堪えたのを思い出します。 お能や仕舞の前に解説(能について)とその前にお寺のご住職のお話があるのですが、舞台の準備をしながら聞くともなしに聞いていました。 この世での人と人のつきあいについて、生と死の境について、舞台を含めいろいろと考えさせら…
お能の発表会等で着物(長衣)に袴をつけることについて、昨日学生さんから質問がありましたのでこちらで簡単に解説します。 (寝起きの着付け&昨日つかった稽古着を使用の為いろいろシワシワ…) 普段のお稽古(春・秋)は単衣の着物と袴姿ですが、 持ち運びの軽量化の為襦袢なしですが、そろそろ着る予定。 袴の下の着流しはこんな感じ 対丈(ついたけ…身長と同じ長さ。ただし袴用に短めに仕立ててあります)です。 能楽の囃子方は女性でも男装していますので(紋の大きさは師範の方針によって違うみたいです)、完全に男性用着物を男性と同じ着方で着ます。帯も腰骨の辺りで男帯を締めています。 この着方のメリットはすっきり着られ…
はじめに 能楽では、地謡や役者が舞台上に上がりますが、役者自身が語ることはなく、仮面のわずかな傾きや動作の少ない所作によって喜怒哀楽を表現します。舞台装置も常に同じで、派手な演出は用いられません。 わびさびと能楽は、どちらも日本の伝統文化に深く根ざしており、能楽が日本の美意識に与えた影響は非常に大きいと考えられます。わびさびは、簡素さや不完全さの中に美を見出し、自然や時間の経過による静かな感情の奥行きを重んじる美意識です。能楽は、そのわびさびの美学を舞台芸術として具現化したひとつの形と言えるでしょう。 わびさびの概念 わび(侘び): 不完全さや質素な美しさを称賛し、外的な豪華さではなく内面的な…