住み暮らす集合住宅の大規模修繕工事で、足場が組まれて2カ月以上経過する。 その間、毎日がいつでも夜みたいな室内で、ベランダから取り込んだ多くの植物たちが光が足りなくなって次々と枯れていく。 中には、10年以上世話を続けていたものもあったそうで、妻の落ち込みが半端なかった。おまけに助産師の彼女は、普段から夜勤や遅番など勤務時間が不安定だから、修繕工事の作業音は睡眠時間を削ることにもつながって、心身共に相当やられているように見えた。普段から「めし」で彼女の身体と心を鷲掴みにするのを信条とするオヤヂにとっても、「めし」を作って食べてもらう以外は見守ることしかできない日々が続いた。 ようやく今週になっ…