「危険な関係」(原題:Les Liaisons Dangereuses、1959)は、恋愛心理の駆け引きを巧みに描写したフランスの作家コデルロス・ド・ラクロの同名古典小説の映画化作品。舞台は原作の18世紀フランスの貴族社会から、現代の上流社会となっている。 監督は「バーバレラ」「悪徳の栄え」のロジェ・ヴァディム。原作の18世紀フランス貴族社会を製作当時の現代パリの上流社会に置き換え、互いの恋愛を報告し合う夫婦の退廃的な官能美を、スタイリッシュなモノクローム映像とモダンジャズに乗せて描いた。特に終盤のジャズの演奏が印象的だった。ジェラール・フィリップの遺作となった作品。肝臓がんにより享年36歳の…