親指と手首に関連する腱鞘炎のひとつ。狭窄性腱鞘炎。de Quervain disease。
手首(手関節)の母指(親指)側にある腱鞘(手背第一コンパートメント)と、そこを通過する腱に炎症が起こった状態を指す。腱鞘の部分で腱の動きがスムーズでなくなり、手首の母指側が痛み、腫れる。親指を広げたり、動かしたりすると強い疼痛が走る。
普段よく使う方の手の親指を、中に押し込め、そのまま下方向に手首を曲げたとき、ひどい痛みを感じる。また親指を下方向に牽引したときに痛みが強くなる。
局所の安静や投薬、腱鞘内ステロイド注射などの保存的療法。改善しないときや再発を繰り返す場合は、腱鞘の鞘を開く手術(腱鞘切開)を行う。