広い年齢層で急性胃腸炎を引き起こすウイルスのひとつ。
以前は、小型球形ウイルス(SRSV)と呼ばれていたが、2003年以降、ノロウイルスと呼ばれるようになった。1968年のアメリカ合衆国のノーウォークでの胃腸炎の流行をきっかけに、1972年に発見された。
日本の感染症発生動向調査によれば、冬季の前半はノロウイルスによる胃腸炎が多く、冬季の後半はロタウイルスによる胃腸炎が多い。ノロウイルスによる集団感染は世界各地の学校や養護施設などで散発的に発生している。
2013年、武田薬品によりノロウイルスワクチンの開発が開始、数年で発売とされる*1。
- 下痢止めは推奨されていない
- 2007年現在、ノロウイルスに有効な抗ウイルス薬は存在しない。下痢がひどい場合には水分の損失を防ぐために輸液などを対症療法的に用いる場合がある。
- 止瀉薬(下痢止め)の使用については、ウイルスを体内にとどめることになるので用いるべきでないと言う専門家もいる。
- 医師の指示がなく、仕事等の生活上でも特に必要でない場合は下痢止めの服用は避けるのが賢明だという説もある。
- 日本国厚生労働省は止瀉薬使用を望ましくないと記載しているが、ここまでに明言しているのは米国FDAとは対照的である。
- 家庭でできること
- スポーツドリンクを電子レンジなどで人肌に温めてから飲むことが推奨される。
- スポーツドリンクが無い場合は0.9%の食塩水(100 mlに食塩0.9gを溶かしたもので、いわゆる生理食塩水である)を調製し、人肌に温めて飲むことが推奨される。
- 甘味のあるスポーツドリンク等は弱った胃腸に良くないという意見もある。
- 電解質を含まない湯冷まし、お茶などは水分の吸収が遅いので推奨できないとされている。
(Wikipediaより一部、引用)