日本のライトノベル作家。1981年生まれ。
2006年、電撃文庫より「十三番目のアリス」でデビュー。2008年に「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」シリーズを開始、2011年と2013年にアニメ化された。
肥満体質でスタミナ不足、口が悪くコミュニケーション不全で指導に従わない厄介な少女の話。 月村手毬は中学時代にトップアイドルとして名を馳せ一流の歌唱力を誇っていた。 だがそれは旧ユニットメンバーがフォローしてくれていたからであり手毬の実力では無かった。 ライブでは手毬のペース配分をコントロールし、バテた後には破綻しないようケアしていたのだ。 しかし手毬はそれが気に食わずユニットは空中分解。一人になった手毬は地に落ちてしまった。 体調管理どころか日常生活の基本事項すら満足にできない手毬は一人では何もできなかったのである。 手毬は地力があるので管理されれば伸びるが、管理を受け容れるには信頼が必要であ…
物事を妹との勝負事してしかとらえられず本質と向き合えないため成長限界に至る早熟系少女の話。 花海咲季はアイドルを競技として捉え、妹に勝つための手段としてしか認識することができなかった。 そこにはファンや観客の姿など存在せず、どこまで行っても妹との勝負しか眼中にないのである。 咲季は妹を溺愛していたが、超早熟型の自分が晩成タイプの妹に追い抜かれることをいつも怖れていたのだ。 妹との関係性をシナリオのテーマの主軸に据えてしまったため、アイドル要素は希薄化してしまった。 アイマス的セカイ系とも言うべき脚本であり、最後まで咲季は妹コンプレックスを払拭できなかった。 花海咲季のキャラクター表現とフラグ生…
知力全振りで勉強しかしてこなかった貧弱少女が「かわいくなりたかった」からアイドルを目指した話。 篠澤広は類稀なる頭脳を持ち学問で偉業を果たしたが、成功体験しかなく人生に倦んでいた(と思わせている)。 それ故、自分に一番向いていないアイドルという分野で艱難辛苦を味わおうとし、それを趣味と称するのだ。 一見すると篠澤広は極度のドMのように認識されてしまうが単なる趣味嗜好で厳しい訓練に耐えられる筈がない。 10話において篠澤広は、上記の通り自分がアイドルを目指した本当の理由をPに吐露することになる。 これを踏まえると篠澤広は自分の貧相な身体つきや魅力の無さに深くコンプレックスを抱いていたことが分かる…