※兄弟サイト「長編原稿プラス」の提供記事です。 紙の本「やい、デジタルリーダー。最近、キミは偉く評判だね」 デジタルリーダー「当然でしょ。軽いし、かさばらない。誰かさんと違って雨の日に濡れてふやけたりしないし、虫に食われる心配もない」 紙の本「へん。ページをめくる感触、インクの香り、五感を使った読書体験は、あんたには真似できないだろう?」 デジタルリーダー「ぼくなら夜でもバックライトで読めるし、文字の大きさを変えたり、辞書機能で知らない言葉をすぐ調べられる」 紙の本「小賢しいやい。じゃあこれは? ぼくは中古書店に売られて換金され、オーナーの懐に戻ることができる。どうだ。おまえさんにはできないだ…