人智学では、感覚の種類を常識よりも多く認識していて、全部で12種類あるとしている。その中で、聞きなれないと思われるひとつが、「他者感覚」だ。他者感覚は「他者の自我を感じ取る感覚」と言われている。シュタイナーはこう言っている。「我々は、他の人間の自我を直接に知覚することはできない。しかし、我々はその人の言葉、身振り、眼差し、声の響きを通して、その背後に自我の存在を感じ取る。」このとき、相手の中に自分と同じ「人間の中心」が生きていることを感じ、この感覚によって、真の共感や倫理の源泉が生まれるとされる。人間が精神的に成熟するほど、相手の「外的特徴」ではなく「内なる意志・運命・使命」を感じ取るようにな…