新・平家物語(十三) (吉川英治歴史・時代文庫 59) 作者:吉川 英治 講談社 Amazon 誰ぞ、人はいないのか。かくも東国武者が、面を並べながら、あの扇一つ、射てみせんとするほどな者もいないのか。敵に哂われんも口惜し、われと思わん者は、名のって出よ。 勝つと見れば、招かずとも人は寄ってくる。 剛腹な時忠もうるみ声。 以前は質素だった坂東武者。今は華やかになって、どっちが平氏か源氏かわからないくらい。 玉虫(19)、扇を持つと志願。その実は恋人を亡くしていた。。 ほんとの的の中心は自分の胸。 「・・・沖には平家、舷(ふなばた)をたたいて感じたり。陸(くが)にh阿源治、箙(えびら)を叩いてど…