6月4日は「虫の日」。この日だからこそ考えたいテーマがあります。それは――**「虫の命も、同じ命として尊重できているか?」**という問いです。 ■仏教における「命」の考え方 仏教には「不殺生戒(ふせっしょうかい)」という教えがあります。これは「命あるものをみだりに殺してはならない」という戒めで、人間はもちろん、小さな虫や微生物にまで及びます。 古くからの仏教僧は、地面に虫を踏まないように「払子(ほっす)」を携え、歩く場所にまで配慮していました。 ■命の重さに“大小”はない 現代社会では、「大きな命=重い」「小さな命=軽い」と無意識に区別しがちです。でも仏教の視点では、それぞれが違う形でこの世界…