高校を卒業して、私は意図しない道を歩き始めた。 喜びも夢も希望も期待も、特になし。「ま、行くとこ行っとくか」くらいのノリで、なんとなく人生のレールに乗ったフリをしていた私は、“入学式”という名の儀式を迎える。 会場は都心の体育施設。昭和世代なら「あー、あそこね!」となる場所。だが、謎はここから始まる。なんと、入学式が某・都内有名な栄養専門学校との合同開催。「え、なんで??」の嵐。 後年、“合同結婚式”という言葉が芸能ニュースを賑わせるようになるが、それよりも早く、我々は“合同入学式”の洗礼を受けていたのだ。しかも系列でもなんでもない学校との合同。どう見てもコンセプトは「結婚式」だったよね(笑)…