翔ぶ女たち 作者:小川公代 講談社 Amazon 『翔ぶ女たち』 小川公代著を読む。 メインは、小説家・野上弥生子。いわゆる古き良きハイソな知識人とか、高齢で亡くなるまで健筆をふるったとかは知っている。法政大学総長となった「夏目漱石門下の野上豊一郎と結婚」し、漱石から創作の薫陶を受けたことを知る。さらに夫は嫉妬深かったが、弥生子の創作活動を支援するためにお手伝いさんを雇い入れたりしたそうだ。 しかし、単なる野上弥生子の評伝ではなく、さまざまな「文学、映画、アニメ、音楽」などをマッシュアップした、昔流行った言葉でいうならカル・スタ(カルチュラル・スタディーズ)か。愉しいカル・スタ。たとえば、マク…