1 魅力 久坂部羊は、現役医師であり、歯に衣を着せぬ書きっぷりで現代医学の矛盾を赤裸々に書き立てます。それをコミカルなドタバタ劇に仕立てたのが本作となります。 2 内容 医師国家試験に合格し2年間の初期研修を最先端の設備が整った東京の一流大学病院で終えた主人公が、後期研修に選んだのは、患者との距離が近い沖縄の離島にあるオカシナ記念病院でした。オカシナというのは、岡品医院長の苗字を取っているもので、おかしいわけではありません。そこで行われているのは、手抜きに見えるようなおかしな医療だったのです。病院内に喫煙室があったり、検査もいい加減であったり、治療もまともにしないと思えば、患者の方も検査を受け…