引き続きちまちま読んでますが、年末年始はあまり読めなかった… 「世界怪談名作集(上)」岡本綺堂編・訳(河出文庫) むかーし買ってたのを忘れてて本の山から発掘したのを初読。しかし(上)とあるのに下巻がうちにはないぞ。買うか。本書は綺堂自身が訳出した、欧米の文豪による怪談の傑作集。傾向として、ホラー味よりはスーパーナチュラルやダークファンタジー風味がまさるのが向こうの怪談ですが、ここに収録されているディケンズの「信号手」という短編は一風異なり、鉄道の信号係を襲う怪異について何ら合理的な説明を加えず、そこに不気味な暗合があった事実のみを淡々と書いて不可解さや不条理さをそのまま提示しており、それがため…