父の好きな映画のひとつに『クラッシュ』がある。父のおすすめに外れはないのだが、シリアスそうな内容に食指が動かず、なかなか観る気分になれなかった。 けれど昨日、どういうわけか「今観たい!」という衝動に駆られ、その感情に身を任せることにした。最近は仕事が忙しく、"映画"にじっくり浸る時間がなかった。その反動もあってか、バカ騒ぎするような映画ではなく、思考が必要な映画が観たかったのだと思う。こういうとき、心の状態と選ぶ映画の種類は密な関係があると感じる。ぜひ、心理学者に研究してほしいと思う。 映画『クラッシュ』はポール・ハギスが監督/脚本を務めたアカデミー賞受賞作品だ。人種差別をテーマにしており、ロ…