役行者。
奈良時代の呪術者。修験道の祖とされる。
正式の僧侶ではないが、修行の末、神・鬼を操ることを専らとして呪術と為し、多く民のために使役する。後に自分に逆らった神を懲らしめたことからその神の讒言により朝廷より手配される。初めは巧みに呪術を用いて追っ手を欺くも、後に母親を人質にされるに至り自ら出頭する。伊豆大島に流されるが、昼は島に、夜は呪術を用い富士に遊んだという。後に赦されたとも、そのまま昇天したとも云われる。
以上は小角について語られる伝承の大まかな概要である。実在したのは確かだが、伝説の色彩が色濃く実像の掴みにくい人物である。