日本には御霊(ごりょう)信仰というものがあります。 律令制度が整ってきた8世紀半ば頃から、無念の死や怨みを持って死んだ人物の死後、疫病や飢饉、落雷などの災いが起こり、それを亡くなった人物の怨霊の仕業とし、「神」として崇めることにより、その怒りを鎮めるものです。 日本には様々な御霊がいます。八所御霊(はっしょごりょう)や日本三大怨霊など。 そのトップバッターであり、筆頭格の人物が早良(さわら)親王です。 彼は桓武天皇の弟でしたが、政治闘争に敗れ最期は流刑の最中、憤死したと伝えられています。 早良親王の死後、様々な怪異が起こり、これを鎮めるため御霊会(ごりょうえ)という儀式を行いましたが、それでも…