彼の長編ではない短編集は読んだことが なかったが、大腸検査の話があることを 知って、図書館で借りてきて読んだ。 5つの短編が載っている、その2つ目、 「息吹」という短編、ひょんなことをき っかけに大腸内視鏡検査を受けてポリー プがみつかり除去するのだが、そのきっ かけが偶然というかたまたまだったこと で、自分の人生が揺らいでいくという話 である。 これが自分のことと同じだったので驚く、 たまたま検査をして云々、もし受けなか ったら今頃はという運というか運命とい うかそういうものの上に自分が立ってい る現実に驚いたからである。 人生ってものは成り行き、偶然が大きい ことはわかっていても、どこへ行…