2005年に発生し、107人が犠牲となったJR福知山線脱線事故。この悲劇をきっかけに、鉄道業界では運転士への懲罰的な指導の在り方が大きな問題として見直されてきました。 今回の毎日新聞の調査で、全国の主要鉄道事業者のうち7社が、運転士のミスを懲戒処分の対象としない制度を設けていることが明らかになりました。 福知山線事故と「日勤教育」 事故前のJR西日本では、ミスを犯した運転士に対して「日勤教育」と呼ばれる再教育が行われており、内容は反省文の提出など懲罰的・見せしめ的な側面が強いと指摘されていました。 事故調査では、運転士の速度超過が直接的な原因とされつつも、「過度な管理体制が事故の一因となった可…