あらすじ・概要 華やかな西洋絵画の世界だが、そこには当時の差別やステレオタイプがある。著者はノアの息子ハムや、ハガルとイシュマエル親子の旧約聖書の描かれ方からそこにひそむ人種差別について解説する。西洋絵画とそこに描かれる肌の色の深い関係について考えてみる駿書。 旧約聖書の絵から人種差別を考える テーマとして扱うのは主に旧約聖書のエピソードを描いた西洋画です。 旧約聖書に登場するのは古代の中東に暮らす人々。しかし西洋の人々はその姿を自分の都合のいいように、思想に添わせるように描きました。 敵対者の人間の肌が浅黒く描かれたり、あるいは異人種でも西洋人に似せて描かれたり……とその差は恣意的です。 明…