今回から本題に入っていきます. 第1章は「知識の獲得における言語の問題と概念化の実際」というタイトルです. この第1章は次の5つの章で構成されています. 1.児童が言語を理解できない具体的な場面 2.教師の発話だけでは,児童が言語を理解できない場合の対応について 3.授業における児童の概念形成を実感する場面の例 4.理解することと能力を身に付けること 5.ヴィゴツキーに見る概念形成 の5つの章立てとなっています. 今回は,言語によって情報をやり取りする授業を考える上で押さえておきたい「児童の言語理解」について,日頃の授業で観察される「児童が言語を理解できない」具体的な場面について紹介します. …