日本で用いられた中型の軍用船。元は海賊船を意味する名称であったともされる。機動力に優れ、海関(多くは海賊の拠点)周辺において航行する他の船舶から通行料を徴収するのに適していた。江戸期、幕府が大型軍船の所有を禁止したため、諸大名の代表的な軍船となった。 辞書の記述 同時代史料上の関船 関所破りの結末 江戸期でのパターン化 参考文献 辞書の記述 宝暦十一年(1761)に大坂の船大工である金沢兼光が著した『和漢船用集』には、関船について以下のように記されている。 (前略)又曰、四十挺立以下、矢倉なき者是を小早と云、四十挺立以上、矢倉ある者、是を関と云(後略) 櫓数は40丁以上で、船体の上部には矢倉(…