大河ドラマ「べらぼう」の主要登場人物として、時の老中・田沼意次の名前が挙げられます。渡辺謙さんがキャンスティングされているように、幕府を舞台とした場面では主役クラスの扱いがされていますね。 田沼意次というと、真っ先に思い浮かぶフレーズが「悪名高き賄賂政治家」です。もう50年も前になりますが、私が小中学生の頃は、江戸時代の中でも田沼政権は「賄賂がはびこる腐敗した時代」とのレッテルが張られていました。 その頃、よく言われていたのは「田沼の自宅は賄賂の品々で埋まっていた」「賄賂を持参しない人は追い払われた」という真偽不明の話。今では、田沼本人にまつわる賄賂の話はすべて史実に反することが分かっています…