大河ドラマ「べらぼう」も徐々に佳境へと入ってきました。主人公の蔦屋重三郎のもとに、戯作者、狂歌師、絵師らが集まり始め、一時代の文化が花咲こうとしています。 戯作者や狂歌師の出身階層も幅広く、朋誠堂喜三二(平沢常富)のような秋田藩の重臣という武士もいれば、元木網・智恵内子夫婦のような湯屋を営む町民もいます。 ここで、半世紀前に学校で社会科を勉強していた私から、一つの疑問を投げかけましょう。それは「江戸時代って士農工商の身分制度があって、厳しく差別されていたのではないでしょうか?」ということ。 士農工商とは、江戸時代の封建制度の根幹をなす身分制度で、その序列は武士を頂点に農民、職人、商人と続くいう…