カップ焼きそばやカップスパゲティ・生麺タイプのラーメンやうどんを調理する時に伴う動作のこと。湯切りを行う際は、お湯で麺をほぐした後、麺をこぼさないように注意しながら湯だけ捨てなければいけない。
かつてはうっかり麺も一緒にシンクに流れ出してしまい涙をのんだ人も多かったが、最近では湯切りパッケージの改良がなされ、こういった悲劇は減少した。現在の主流な湯切りシステムは「内蓋湯切り式」と呼ばれており、メーカー各社は湯切りの穴の配置や大きさ、穴に掛かる水圧、空気の入り具合などを独自に研究し、この方式を完成させた。中でも日清のUFOはジェット湯切りを採用しており、麺が落ちないというだけでなく、スピーディーかつ豪快な湯切りが可能となった。
しかしペヤングは2010年現在においても頑なに過去の湯切り方法にこだわり続けている。上蓋のツメを上げ、麺が落ちないよう、上蓋をしっかりとおさえ、細心の注意を払ってシンクに傾ける。ちょろちょろと流れ出る三筋のお湯がノスタルジックを感じさせる。ちなみにこの湯切り方法は「ペヤング式」と呼ばれる。
「内蓋湯切り式」及び「ペヤング式」では、どちらも熱湯を流す際、シンクが熱膨張よって「ポコン」という音を立てる。これは、現代日本食文化のわびさびの一つであるとされ、日本人なら誰でも馴染みのある音である。海外でホームシックにかかり、日本が恋しくなった際にはこの音を聞き、カップ焼きそばを頬張ると元気が出るという人も少なくない。
しかしこの食文化に一石を投じたのが「電子レンジ調理で湯沸し・湯切り不要」と銘打った、新世代UFOの発売である。コンセプトは「おいしさ新世代。水からレンジでできあがり!」で日清公式サイトの情報によれば
商品は、レンジで調理することから、従来のカップ焼そばで必要な「湯沸し」や「湯切り」といった手間がなくなり調理方法がより簡単になりました。
日清食品のプレスリリース | ニュース | 日清食品グループ
水からめんを炊き込んでいるので、生めんのようなもちもちとした食感のおいしいめんになりました。
また、2010年3月には「ニッチン食堂」という商品ブランドで電子レンジ調理のソース焼きそばやタラコパスタ等が発売され、ますます湯切りいらずに拍車がかかっており「若者の湯切り離れ」が懸念されている。