久しぶりの海。鎌倉方面へ散歩しても、小町で鶴岡八幡宮方面へ歩き始める。つまり帰途に就くわけだ。段葛を家の方向に歩き始めると、ユクは気づく。いや、こっちではない、海はお尻の方向だ、と。ユクをなだめすかしながら、なんとか北鎌倉のほうへ帰って来ることを繰り返していると、ユクが鎌倉方面を選択しないようになった。どうせ海に行けないのだから鎌倉のほうへ行っても仕方ない、ということだろうか。 どうせ海まで行けないんでしょ?(そういう顔しないの!) その日。鎌倉方面に引っ張ってやると、ちょっとおかしいな、という表情で一応歩き始めた。首の悪い私を気遣って、妻がリードを持ってくれた。私たち夫婦が引率者なのに、二人…