毎日を忙しく過ごしていると、ふと立ち止まり、自分自身の心と向き合う時間を忘れてしまいがちです。禅や自己探求というと、「内なる本当の自分を探す」「自分の中に眠る仏心に気づく」といったイメージを持つ方が多いかもしれません。 私も参考文献の「生き方への問い、考案で学ぶ禅の問答集」を読んで、「仏は心か否か、即心即仏」(63ページ)という項から心と仏の関係に興味を持ち、探求を始めました。 しかし、曹洞宗の開祖である道元禅師は、そうした「内側を探す」という一般的なイメージを根底から覆す、非常に深く、ラディカルな「仏性(ぶっしょう)」観を示しました。 「仏性は私たちの内に”ある”のか?」 「もし本来、仏であ…