「駿河には過ぎたるものが二つあり、富士のお山に原の白隠」 富士山と並ぶくらい大きな存在であった白隠さん。 初めて知ったのは細川護熙さんの本「ことばを旅する」でした。 庶民目線の禅僧だったようです。 静かなところで坐禅する「静中の動」の修行よりは、忙しい日常生活の中で働きながら、やすらかで、楽しく、元気いっぱいに生きる「動中の静」の修行の方が、よっぽど難しいし、それこそ大事な禅の工夫なんだ。 白隠さんが考えていたことが少しずつ浸透します。 容貌(かたち)に依(よる)な。名に依(よる)な。依(よ)でばすなわち迷いなり。 そのために毎日心静かに呼吸を整え、顧みる必要がります。 単々に点検し、子細に照…