やさしくしても、何の反応もない。 声をかけても、無視されたり、冷たい態度で返されたりする。 そんな経験が重なると、「もういいや」「この人には関わらないほうがいいかも」と心が離れていってしまう。 介護士として働くなかで、私は何度もそうした場面に向き合ってきました。そしてそのたびに、「やさしさって、相手に伝わらなければ本当にむずかしいものだな」と痛感します。 やさしさが返ってこないつらさ 私たちの多くは、優しさに“見返り”を求めないようでいて、やっぱりどこかで「せめて、受け取ってほしい」と思ってしまうものです。 たとえば、介護の現場では、入居者様の中には認知症が進んでいたり、長年の孤独や不信感が染…