こんにちは。きのひです。 「燦(さん) 3」 あさのあつこ 著 を読みました。 2012年7月10日 第1刷 江戸の大名屋敷に暮らす田鶴藩の後嗣、圭寿(よしひさ) 「少し夜風にあたりたい。庭に出てみようか」 「今宵(こよい)の月はどのようであったか」 近習小姓組頭(こしょうくみがしら)、山内瑞和(やまうちみずわ)と夜の庭に足を踏み出しました。 空は雲に覆われているようで月も星もない。 しかし庭に点在する石灯籠には灯が点り淡い明かりが闇の中に浮き出ています。 それはそれで美しい。 前方の植え込みがざわめきました。 大きな鳥が飛び発つ。 圭寿にはそう見えた。 「圭寿さま!」山内が圭寿を押し倒し覆い…