レア度において赤坂とらやの「虎屋饅頭」は別格として、糀の香りのする酒饅頭は私の大好きなまんじゅうです。 今回ご紹介したいのは、新潟・長岡で出会った「紅屋重正(べにやしげまさ)」の大手饅頭です。 酒種で発酵させたふっくら生地と中のこしあん(黒糖入り)のバランスがとてもいい。 紅屋重正の創業はなんと文化二年(1805年)、長岡城の大手門近くに暖簾を下げていたので「大手饅頭」と命名したようだ。 その当時からの作り方を伝承し続けているのも凄いが、和菓子文化が爛熟した江戸文化年間を思い描くことができるのも、私にとってはうれしいこと。 現在7代目になるが、経営権を柿の種で知られる「阿部幸製菓」に譲渡してい…