炎環【電子書籍】[ 永井路子 ]価格: 682 円楽天で詳細を見る 【あらすじ】 編集者として活躍していた永井路子が初めて世に出した4編からなる短編集で、翌年直木賞を受賞した。後に上梓する「北条政子」とともに武家政権のあけぼのとなった鎌倉初期を舞台とした物語で、大河ドラマ 「草燃える」の原作となった作品。「悪禅師」と「黒雪譜」の影の主役は源頼朝とも言えるが、「いもうと」と「覇樹」は、源氏に代わって執権として権力を握る北条一族の「血」を見事に描いている。 1 悪禅師 主人公の阿野全成は、父は源義朝、母は常盤御前。頼朝の異母弟にして義経の同母兄にあたり、義経の幼名牛若に対して今若と呼ばれていた。幼…