クリスマス(Christmas)。
新約聖書はその時代の標準ギリシャ語で書かれたことから、救い主の意で用いていたヘブライ語(ユダヤ人の国語)の「メシア」を、「キリスト」(ギリシャ語でΧΡΙΣΤΟΣ)と翻訳した。
このことから、キリストを表す略字として、その第一文字の「Χ」(キー、カイ)だけでキリストを指すものになった。
だからChrist(キリスト)を「X」と略し、「Xmas」(クリスマス)という用法が生まれた。
また、「X」にキリストのギリシャ表記の第二文字「P」を加えて、キリスト自身を表す表記もある(キーロー)。
なお、「「X'mas」とアポストロフィーをつけた表記がみられるが、これは誤りである」という主張が研究社『新英和中辞典』第4版(1977年8月)を初めとして見られるが、実際には19世紀の英語文献などに使用例があり、『新英和中辞典』でも第5版では誤りとする記述を削除している。
聖書の中のイエス誕生の物語では、それがいつなのかは書かれていない。そう、イエスの誕生は実は誰にもわからない。古い暦では、12月25日を「光の生まれる日」としていた。そこでイエスがお生まれになった日は「光の生まれる日」がふさわしいとなったのだった。イエスはこの世に希望の光をもたらすために来たのだから。春の始まり、豊かな実りを祈る、光の生まれる日、そしてイエス・キリストの生まれた日。クリスマスは我々に人の力が及ばない世界があるということ、そして目には見えなくても大切なものがあると教えてくれる、復活祭(イースター)に続く、大きなお祝いなのだ。