2025年7月23日。10年物の国債利回りが、一時1.6%まで跳ね上がった。 「金利が上がる」と聞くと、私たちはつい身構える。 インフレか? 日銀が引き締めに動くのか? ローンは大丈夫か? けれどこの日の上昇には、不思議なやわらかさがあった。 まるで── 「冬が終わって、そっと暖房を止めたあと、部屋がふわっとあたたかくなっていた」──そんな空気。 前日、トランプ大統領が「日本と関税交渉で合意した」と発表した。 あの15%という数字──特に自動車の関税──それが想定より低かったというだけで、市場は一気にホッとした。 もともと、アメリカの自動車関税はたった2.5%だった。それが15%になるなら、ふ…