奥武則著『むかし〈都立高校〉があった』(2004)

むかし〈都立高校〉があった

むかし〈都立高校〉があった

1967年の学校群制度の導入によって、都立高校の自由で個性的な学校文化は失われ、逆に受験戦争は過熱化した。戦後の教育言説を支配した「平等」信仰の意味を問い直す。

序章 ある訃報からの旅立ち
第1章 一九六二年春
第2章 「都立高校」の青春
第3章 学校群という災厄
第4章 「格差是正」という呪文
第5章 停滞と迷走の果て

『法律時報 2017年5月号 通巻 1111号 特集 権力者の自己言及』

議席上での与党の圧倒的優位、そして自民党内での安倍一強体制を温床とした現政権下の権力者の言葉は、統治機構相互にどのような事象を生じさせているのか。日本のみならず広く諸外国も見渡して、諸事象を分析する。

個人情報保護法等改正と医学研究倫理指針……丸山英二

■特集 権力者の自己言及
・権力者の自己言及……蟻川恒正
・言葉/意味/権力……駒村圭吾
・「最高権力者」の自己言及……蟻川恒正 
・代表・国民投票EU離脱Brexit)——権力者の自己言及(イギリスの場合)……江島晶子
・仲裁者と統治者——フランスの大統領をめぐる精神・制度・実践……只野雅人
・ドイツ連邦憲法裁判所の「自己言及」……高田 篤
・権力者の自己言及——アメリカの場合……松平徳仁
憲法尊重擁護義務と最高権力者の言葉……石村 修
・「政治宗教」と「政教分離」——近代日本政治思想史上の内村鑑三……柳父圀近
・危機のなかの憲法と議会政治……高見勝利


■小特集 中国における「民法総則」の制定
・中国「民法総則」の制定……加藤雅信
中華人民共和国民法総則……共訳:朱 曄=小田美佐子
・中国民法総則の伝統および特色……王 澤鑑(訳:小田美佐子)
・中国「民法総則」の要点の分析……孫 憲忠(訳:朱 曄)
・中国・民法総則の特異点の検討……加藤雅信
・中国民法史から見た民法総則の位置づけについて……鈴木 賢
・中国「民法総則」の特色及び運用時の課題……朱 曄


●論説
・ルドルフ・スメント「今日のドイツの憲法問題と科学」……三宅雄彦
イスラム圏7カ国からの入国を停止する大統領令の合憲性——ワシントン州対トランプ事件控訴審命令(抄訳)……福田健治
・中国民法における統一的救済規範と民事責任論——「権利救済体系」と不法行為法……鄭 路
・拙著『労働法の復権——雇用の危機に抗して』の書評に応えて……和田 肇

●連載
・「国家と法」の主要問題 Le Salon de théorie constitutionnelle・22……福島涼史
 憲法制定権力論の神学と哲学

・労働法理論の探究・1-2……石田信平
 雇用差別禁止法の正統化根拠に関する基礎的考察(下)

民法理論の対話と創造・7-1……高 秀成
 代理権濫用規制の基礎にあるもの(上)—— 一般理論としての権限濫用法理

・労働法理論の探究・1-2……石田信平
 雇用差別禁止法の正統化根拠に関する基礎的考察(下)


【B&Aレビュー】
西暁和「少年法上の『内省』概念」●刑事法学の動き……斉藤豊治

EU法判例研究】
加盟国刑法典による市民権の剥奪に伴うEU市民権制限の可否……大藤紀子

刑事訴訟法判例研究】
取調べ記録媒体を実質証拠として用いることの可否……中川孝博

労働判例研究】
職場占拠を伴う争議行為の正当性——きょうとユニオン(iWAi分会・仮処分)事件……根本 到

【史料の窓】
「花房崎太郎関係文書」の貴族院関係史料……小林和幸

新法令解説/文献月報・判例評釈/メモランダム

『新潮 2017年 08 月号』

新潮 2017年 08 月号 [雑誌]

新潮 2017年 08 月号 [雑誌]

◆湖畔の愛/町田 康[二〇〇枚]
ようこそ九界湖ホテルへ――。投宿する大学演劇研究会のエース二人は、愛を賭けて演芸対決の舞台に立つ。芸と笑いのニルバーナ!
◆草薙の剣――昭和篇/橋本 治[三五〇枚]
この小説に、あなた、、、の人生が書かれている! 六世代六人の日本人が織りなす壮大な昭和平成史。デビュー40周年を飾る著者最高傑作。
■■ 掌篇三作 ■■
◆はぐれうた/かたしろ往来/身がわり書き  黒田夏子
祭ばやしを遠くに聞き、うたあそびする幼児。失われた時の甘やかな記憶が立ち上がる。
◆とうもろこし畑の七面鳥柴崎友香
ここは、どれくらい遠いのだろう――大統領選の裏で小説家が見た、米国中西部の素顔。
◆天書/円城 塔
元始、文字は神と共に生まれ、宙空に輝いた。天を記した謎の呪符を書聖・王羲之が追う。
◆第50回《新潮新人賞》応募規定
【選考委員】 ●大澤信亮川上未映子鴻巣友季子田中慎弥中村文則
□□ 対談 □□
◆終末世界のその先へ
 島田雅彦/宮内悠介
原発事故、伝染病、技術的特異点シンギュラリティ……大激動の時代に虚構の力で立ち向かう作家の対話。
小林秀雄[第四十七回]/大澤信亮
■地上に星座をつくる/石川直樹
 第五十五回・北極圏の短い夏
■見えない音、聴こえない絵[第一五五回]/大竹伸朗
 階級と湿気
■本
谷崎由依『囚われの島』/江南亜美子
ばるぼら+さやわか『僕たちのインターネット史』/鴻池留衣
・上田岳弘『塔と重力』/佐々木 敦
服部文祥『息子と狩猟に』/前田英樹
・フィリップ・フォレスト『シュレーディンガーの猫を追って』/芳川泰久
■新潮
中村紘子さんは甦った――最後の本『ピアニストだって冒険する』を読んで/亀山郁夫
・夕暮れにて/山中千尋
・終わらない三月――伊格言『グラウンド・ゼロ 台湾第四原発事故』を翻訳して/倉本知明
・古典に遊ぶという事/木ノ下裕一
・パープルームについて/梅津庸一
■■ 連載小説 ■■
■ペインレス(二十五)【連載完結】/天童荒太
■格闘(七)/高樹のぶ子
■エリザベスの友達(九)/村田喜代子
■TIMELESS(十七)/朝吹真理子
■荒れ野にて(二十八)/重松 清

青山七恵他著『村上春樹への12のオマージュ いまのあなたへ』

村上春樹への12のオマージュ いまのあなたへ

村上春樹への12のオマージュ いまのあなたへ

次代を担う作家12人が、“春樹ワールド”を独自に昇華して創作した短篇競作集。各著者による書き下ろしコラム「村上春樹、そして私」を併載。