いしる(「いしり」ともいう)とは、石川県能登地方に古くから伝わる魚醤。
イカの内臓を使ったものと、イワシやサバなどを原料としたものがある。いずれも約30%の塩を層状に重ねて6-8ヶ月間かけて熟成させ、独特の風味を醸し出す。
様々な食材との相性が良く、いしる鍋を始めとした料理の隠し味として最適な自然万能調味料であるが、うま味の元となる総遊離アミノ酸が、穀物醤油や海外の魚醤と比べて非常に多く含まれていることが専門機関の研究、調査から明らかになっている。抗酸化性を示す物質や、低分子のペプチド、さらに血圧上昇抑制物質の存在も確認されており、自然発酵、スローフード、ヘルシーで安全・安心な自然万能調味料として見直されている。