「がっち」というのは小学一年生の頃からのあだ名です。 一つ年上の兄が「たがっち」と呼ばれていたのですが、一年後に僕が入学してきた時、僕も同じように「たがっち」と呼ばれていました。 しかしある問題が浮上しました。 休み時間に運動場で遊んでいる時、「たがっち」というのが、どちらのことを呼んでいるのかわからなくなったのです。 そこで子供たちは緊急会議を開きました。 そこで提出された案が、 弟は「た」を抜いて「がっち」にしてしまおう。 という子供特有の斬新な発想による解決方法でした。 「何で弟やったら”た”を抜かれなあかんねん!」 という僕の抵抗も空しく、この案は満場一致で可決されました。 「がっち」…