그 후
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夏目漱石の作。初出:明治42年6月〜10月「朝日新聞」 連載に先立って、作者が新聞に発表した予告の中に、「『三四郎』の主人公はあの通り単純であるが、此主人公はそれから後の男である」という部分がある。これは、もっと思考が深化した時代のインテリの立場や考え方をあつかうという意味である。 知識人の心理を分析したところに、この作品の新しさがあり、さらに愛の問題を掘り下げて考えた点で、真の恋愛小説とよぶにふさわしい作品であろう。
それから (新潮文庫)
それから (岩波文庫)
三四郎 (新潮文庫)
自分の力は、まず、自分の為に使おう。他人の為に使うのは、それからでいい。 Use your power for yourself first. Use it for others only after that.
2023年の末、偶然You Tubeのなかに、森田芳光監督の映画『それから』(夏目漱石原作)を見つけた。予告編ではなく、全編。テレビにつないで、妻と見た。 わたしは、この映画を何度も見ている。映画館でも2回見たし、そのあとも、レンタル・ビデオで複数回見ている。 それでも、ひさしぶりなので新鮮だった。妻も、以前見ているはずなのに、はじめて見たように「いい映画だね」と感心していた。 www.youtube.com 『それから』が上映されたのは、1985年。約39年前。そんな前だったのか、とおもう。 夏目漱石の小説は、『坊っちゃん』、『吾輩は猫である』、『こころ』は、何度か映画化されている。しかし、…
YouTube「東映シアターオンライン」チャンネルで配信されていた、映画『それから』(1985年、監督:森田芳光)を鑑賞。夏目漱石の同名小説の映画化作品。主演は松田優作。それから [DVD]松田優作Amazon帝大卒の長井代助(松田優作)は、30歳過ぎになっても定職にも就かず、父(笠智衆)や兄(中村嘉葎雄)の援助により何不自由のない暮らしをしていた。ある日、大学時代の親友の平岡(小林薫)から手紙が届き、勤めていた銀行の地方の支店を辞めて、3年ぶりに東京に帰るという。代助がかつて思いを寄せていた平岡の妻・三千代(藤谷美和子)も戻ってくることになる……。www.youtube.comあまりにも有名…
『現代の社会は孤立した人間の集合体に過ぎなかった。大地は自然に続いているけれども、その上に家を建てたら、忽ち切れ切れになってしまった。家の中にいる人間もまた切れ切れになってしまった。 夏目漱石『それから』(新潮社)』 「孤立した人間の集合体」という表現は、現代社会に生きる人間としたら、わかりやすいです。 夏目漱石は、今の時代を見ていたようなニュアンスも感じるのですが、当時からその様な傾向が顕著にあったのだと想像します。 江戸の時代の長屋について、熱く語っている人の話が耳に飛び込んできました。 それによると、江戸の長屋は、家族とはまた違うタイプの生活共同体で、コミュニティとして有用だったと言うの…
音楽に詳しくありません。テレビで流れていた、あるいは、運転中のラジオから流れてきた。そんな感じで知り、これまでの人生で惹かれた歌たちを、何日かに渡って記事にさせていただこうと思います。私の人生に重なるものもあれば、全く重ならずに音楽として惹かれたものもあります。(重ならないものがほとんどです。) 爆風スランプ「それから」 本日の一曲については、私の人生において出会いと別れがある中で、お別れの「直後」にこの歌の中のフレーズのような、そういう気持ちになったことはあったように思います。今となっては、当時の心持ちについて「そういうこともあったなあ」と懐かしく思い出されるだけですが^^私の場合、妻と出会…
恋は罪悪ですよ? 人間を信用せず、豊富な知識を持ちながら仕事にも就かず、美しい妻と隠居生活を送る「先生」には、人には言えない暗い過去があった。ある日「先生」の不思議な魅力に惹かれていた「私」のもとに突然、一通の遺書が届く。遺書が物語る「先生」の壮絶な過去とは?日本文学史に輝く文豪・夏目漱石が人間のエゴイズムに迫った名作を漫画化。 文豪、夏目漱石の代表作「こころ」 実は今まで夏目漱石をきちんと読んだことがありませんでした。以前古書である程度の代表作品集を手に入れているのですが、眺めているだけでなかなか手がついていません・・・そんな中、この本を手に取りました。原本を読む前にこのようなまんが化された…
それから夏目漱石新潮文庫昭和23年11月30日 発行平成22年8月25日 136刷改版平成28年11月10日 145刷 言わずと知れた、夏目漱石『それから』。 岡潔の『春宵十話』のなかで、出てきた。 megureca.hatenablog.com 読んでいて面白い夏目漱石の作品が『それから』だと。 表紙のうしろには、 ”明治知識人の悲劇を描く前期三部作『三四郎』『それから』『門』の第二作。 長井代助は三十歳、無職。親の金でぶらぶらと暮らす。自由の身で彼はある日、友人平岡と再会する。生活に困窮する彼を助けようと奔走するうち、しだいに平岡の妻・三千代にかつて抱いていた恋心を思い出し・・・・” 若い…
夏目漱石といえば日本の国民的作家だ。 夏目漱石は『吾輩は猫である』や『坊っちゃん』、『三四郎』、『こころ』、『夢十夜』などの多くの名作を生み出した。特に『こころ』や『夢十夜』は高校の国語教科書にも載っているので、読んだことがある人は多いはずだ。少し前では千円札の肖像画としても描かれていた。 そんな国民的作家の夏目漱石だが、「前期三部作」と「後期三部作」と呼ばれる作品群があることをご存知だろうか?高校の国語の授業で聞いた人も多いかもしれない。 「前期三部作」と「後期三部作」は、それぞれある特徴を持った夏目漱石の作品群のことをいう。 前期三部作は『三四郎』、『それから』、『門』の3作品だ。 それに…
漱石の『それから』読んだんですけど漱石の本によく出てくる高等遊民?なんなんですか?羨ましいですね。私だって本当はこんな風に生きてみたいがなぜかせっせと履歴書を書いて笑顔を作りパソコンのモニターに向かって「ありがとうございます!」と言いながら頭を下げている。 それから改版 (新潮文庫) [ 夏目漱石 ]価格: 506 円楽天で詳細を見る 「僕の知ったものに、まるで音楽の解らないものがある。学校の教師をして、一軒じゃ飯が食えないもんだから、三軒も四軒も懸け持をやっているが、そりゃ気の毒なもんで、下読をするのと、教場へ出て器械的に口を動かしているより外に全く暇がない。たまの日曜などは骨休めとか号して…
それから (角川文庫 緑 1-8) 作者:夏目 漱石 KADOKAWA Amazon リアリストとロマンチストのどちらかで言えば、自分は後者だと思っている。だからなのか、主人公の代助に同情して読んでしまった。 世間体も生活の安定も、何もかも捨てて、愛する人妻と生きていくという決断は、美しい。立派だ、良くやったと思った。そして、平岡が代助の父親に手紙で経緯を知らせたことについて、何という卑怯な奴だと感じた。 この先代助には恐ろしい運命が待っていることだろう。恐ろしい出来ごとは、起きている最中より、起る予感の中にいる時の方が、より恐ろしい。そんな予感の場面で小説は終わっている。漱石先生えぐいっす。…