さて今年もこの季節がやってきた。ホタルイカの接岸である。 数あるイカの中でも特にホタルイカが好きなので、私は毎年この時期を心待ちにしている。食べるのはもちろんのこと、気力があれば富山までホタルイカを掬いに行くし、ちょっといい魚屋で生ホタルイカを買い込んで解剖するのも楽しみだ。 素敵な発光器を持ったイカを観察する楽しさを皆に伝えたいと思うのだが、ホタルイカはサイズが小さく初心者が解剖するには難しい。そもそも生のホタルイカは産地から離れた場所では手に入りづらい。そこで思いついたのが茹でホタルイカの解剖である。茹でると組織がギュッと固まるので内臓などが扱いやすくなるし、一番皆が見たいであろう(?)発…