こんにちは。きのひです。 「萩を揺らす雨」 吉永 南央 著 を読みました。 2011年4月10日 第1刷 2011年9月5日 第7刷 丘陵の上から大きな観音像が見下ろす街でコーヒー豆と和食器の店「小蔵屋(こくらや)」を営む気丈なおばあさん、杉浦草(すぎうらそう) 数えで七十六になります。 二十九歳で離婚して実家に戻り家業を手伝っていた草が現在の小蔵屋に建て替え商売を一新したのは、母、父と立て続けに亡くした年からだいぶ経った六十五歳の時のこと。 「後に財産を残す者もないのだから人生の最後に好きなコーヒーと和食器の店を持つという夢にかけてみたい」 高い天井に太い梁(はり)と漆喰(しっくい)の白が印…