1776年に出版されたアダム・スミスの著作で「諸国民の富の性質と原因の研究」の通称である。また、「諸国民の富」という名称でも知られている。原題は「An Inquiry into the Nature and Causes of the Wealth of Nations」。全2巻、5編で構成されている。重商主義批判と経済の自由放任主義の重要性を説いている。
私の大好きな池上彰が2012年に出した著作「池上彰のやさしい経済学」(シリーズ累計40万部)のマンガ版。1と2があり、まだ1の終わりかけまでしか読んでいないが、今のところの感想などを書いてみる。 テレビで同氏がやっているような、今、現実に起こっている問題、例えば「令和の米騒動」であったり「年金問題」を、経済学の観点から「経済に詳しくない人」に対して分かりやすく説明するというような内容ではなく、もっと基礎的・基本的な「経済とは何か」「お金とは何か」という話である。 そして、アダム・スミス「国富論」、カール・マルクス「資本論」、ジョン・メイナード・ケインズ、ミルトン・フリードマンなどといった、聞い…
物価の上昇が著しい。高級品や滅多に食べないものならあまり気にならないが、キャベツやピーマン、トマトにキュウリ、そんな日常の野菜、油やお菓子など。原材料費の値上がり、人手不足、為替変動、色々な要因があるのだろう。「市場経済にて個人が利益を追求すれば結果として資源配分は適切にされる。「神の見えざる手」によって導かれる」・・・。これを学んだのは大学生だっただろうか。アダム・スミスの「国富論」だったか。自由市場経済ではあるがままに任せれば経済が発展していくという考えと言えるのだろう。自由主義社会に生きているが、最近のこの物価高は誰が何を追求した結果なのだろう。アダム・スミスに聞きたくなる。もしかしたら…
アダム・スミスと言うと社会科の授業で習った、「国富論」「見えざる手」を思い浮かぶ人が多いであろう。 ただ、「国富論」の前に出版した「道徳感情論」を知る人は少ないだろう。 「道徳感情論」は「国富論」の前提になる考えを説明したものだ。ここでは、人間の道徳的な判断や行動は理性でなく感情に基づいていると主張し、「共感」と「公平なる観察者」という概念を用いて人間がどのように道徳の一般規則を形成し、社会秩序を維持するかを説明している。 また、「国富論」では人間の自利が市場の見えざる手によって社会全体の利益につながるという経済学的な理論を展開している。 しかし、「国富論」で述べられている「自利」とは、自分の…
眼を得た人たち 何度か語ったことですが『民』という字は『眼』から目ともう一つの目を取り除いた字だそうです 『社会の仕組みが見えていない人々』 『世の中の真理を知らずに生涯を終わる人々』 という意味らしいので怖い話ですね 国民とか市民とかなにげなく使っていますが、支配者からは見下されているということです 「勤勉に働くことは美しい」 「努力する姿は素晴らしい」 「組織に忠実な姿は誇らしい」 という支配者に都合のいい価値観に真面目にしたがって生きている人のようです 4割くらいの人は「人の言うことに従っていた方が楽だ!」という質だそうです この4割の人は従業員として生きる一択です 2割の人は「人の言い…
アダム・スミスの「国富論」って? 8月3日付けの朝日新聞朝刊の「明日へのLesson」に掲載されていたアダム・スミスの「国富論」の記事を読んで、アダム・スミスの考え方に共感しました。 *和歌山:三段壁洞窟 退職してから、今までと違うことをしたり、違う世界に触れたりして、世の中にとって経済がとても大事だと感じるようになりました。もっと経済を深く学んでおけばよかったのにと。 高校生の時、大学でどんなことを学びたいか考えた時に、一番最初に除外したのが経済学部でした。何故ならば自分が会社に入って事務をする未来は想像したくなかったし、経済なんてあまり役に立たないと思っていたからです。 *和歌山:千畳敷 …
アダムスミス、マルサス、ケインズ、フリードマン、ロールズ何を行った人なのかを、絵を見て暗記してみよう! [blog:g:10328749687207210578:banner]
分業と機械 〜エートスとは異なる、資本主義もうひとつの始まり アダム・スミスと分業 分業と大量生産 分業と機械と資本家階級 気になったら読んで欲しい本 【アダム・スミス『国富論』】 【ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』】 分業と機械 〜エートスとは異なる、資本主義もうひとつの始まり エートスによって近代資本主義が立ち上げられたとするならば、一度成立した資本主義にはエートスは必要ないのでしょうか。私にはわかりません。私の記憶ではウェーバーはそんなこと書いてなかった気がします。というのもウェーバーの目的は近代資本主義の成立条件であって、成立後の資本主義の運動ではないからですね…
アダム・スミス共感の経済学ジェシー・ノーマン村井章子訳早川書房2022年2月20日 初版印刷原書:What he thought, and why it matters(2018) 先日の続きの覚書 megureca.hatenablog.com 順不同だけど、気になったことを覚書。 ・スミスがその思想に影響を受けた人。フランシス・ハチスン:北アイルランド生まれ。道徳哲学教授で、スミスは二年生の時に講義を受けている。デービッド・ヒューム:『人間本性論』、哲学者。 ・17世紀の哲学人間の本性に関する暗く希望のない見方。トマス・ホップス:人間の自然な状態は恒久的な「万人の万人に対する闘争状態」にな…
『国富論』の著者アダム・スミス(1723~1790)と、「20世紀最大の経済学者」と言われるジョン・メイナード・ケインズ(1883~1946)は、時代は異なりますが、生まれた日は2人とも6月5日です。 2人は経済学の歴史のなかで「2大巨頭」といえる存在(また2人とも英国人)。 このほかにマルクスも重要だという人もいますが、マルクス経済学は現代の経済学の主流にはつながっていません。やはり「2大巨頭」といっていいかと思います。 そしてその2大巨頭の誕生日が同じなのです。6月5日は「経済学の日」とすべきです。 すでにそういう日が制定されているかもしれないと思って、「経済学の日」で検索しましたが、そん…
今回はアダムスミスの「国富論」要約シリーズ第六弾となります。 長きに渡った国富論要約も今回で最終回となります。 第五編第二章(社会の一般収入あるいは公共収入の財源について)を取り扱います。租税や公債に関する理論を体系化したパートです。アダムスミスが理想とした「政治経済学」の完成系とも言えるエッセンスが詰まっております。 ※一編の要約は下記。 ■要約≪国富論 第一編≫ - 雑感 (hatenablog.com) ※二編の要約は下記。 ■要約≪国富論 第二編≫ - 雑感 (hatenablog.com) ※三編の要約は下記。 ■要約≪国富論 第三編≫ - 雑感 (hatenablog.com) ※…