「情報技術より文房具の発明の方が世界を動かした」——こんなことを考えていました。突拍子もないように聞こえるかもしれませんが、これは意外に深い話だと思うのです。 文字が書けなかった時代を想像してみる もし文字が書けなかったらどうでしょうか?情報は口伝えでしか伝わりません。これは一種の伝言ゲームのようなもので、正確性に限界があり、広がりにも制約があります。 一方、文房具があれば状況は一変します。ペンと紙で書いた情報は複製でき、遠方の人にも、未来の人にも正確に伝えることができるのです。 これは大きな転換点でした。情報を「広範囲に・正確に・継続的に」伝える力。それが文房具にはありました。 社会制度の変…