不器用な私たちが見つけた、勝利よりも大切な「たった一つ」の宝物。 作品説明 最後の夏、公式戦「一勝」だけを目標に、熱意が空回りするソフトボール部キャプテンの茜。 彼女の焦りは、チームに不協和音を生み、親友の美咲ともすれ違ってしまう。そんな中、茜は部室で一冊の古いスコアブックを見つける。そこに記されていたのは、チームメイトすら知らなかった秘密と、声にならない誰かの想いだった。 「本当のチームって、何?」その問いは、やがて部員たちが抱えるそれぞれの孤独や葛藤を浮かび上がらせていく。これは、勝利至上主義ではない、ありふれた日常の中にある輝きを描いた青春日常小説だ。 不器用で、傷つくことを恐れる少女た…