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弱肉強食

(一般)
じゃくにくきょうしょく

広辞苑より

(弱いものが強いもののえじきとなる意)弱者の犠牲の上に強者が栄えること

用例 「この世は所詮弱肉強食」

社会における真理の一面を言い表している簡潔明瞭な言葉ではあるものの、その真理を認められない人間が多く存在するので、口にする際には最大限の注意を要する。

中国のことわざ−54 弱肉強食

弱いものが強いものの餌食となる意。弱者の犠牲の上に強者が栄えること。弱肉強食の世の中といった使い方をする。

弱肉強食は中国古典学者の興膳宏氏によれば、唐の韓愈(かんゆ)が文暢という僧侶の旅立ちを送った文章「送浮屠文暢師序」に、鳥や獣の生存競争の厳しさを述べて、「弱の肉は、強の食」と言ったところに由来するという。鹿など弱いものの肉をライオンなど猛獣が食べて生きるのが鳥獣の世界の摂理である。

韓愈が主張したのは、太古の人間世界もこうした禽獣と同じような生存競争をしていたのだが、堯、舜を始祖とする儒教の教化によって、秩序ある文明の世になったと言うことである。

韓愈の比喩はきわめて明快なので「弱肉強食」という四字の成語として広く用いられるようになった。

出典:日本経済新聞 9月25日朝刊 漢字コトバ散策、広辞苑

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もともとは文明の世にはそういったことがなくなるという意味で使われた言葉のようだ。
ちなみに自然界においては捕食するものが捕食されるものより優れているなどということはない。
近年この言葉を錦の御旗のように掲げるものが多いが、それは現代が「秩序ある文明の世」ではないと主張しているに等しい。

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