本の紹介文、ブック・レビュー。 通常はいわゆる新刊本について行われることが多く、読者の書籍選びにあたって参考に供する意味を持つ。
ニッポンの書評 (光文社新書)
関連リンク 書評 - Wikipedia 好書好日|Good Life With Books http://www.yomiuri.co.jp/book/review/ 書評サイト-本スキ。 ビジネス書の書評・要約まとめサイト bookvinegar-ブックビネガー HONZ - 読みたい本が、きっと見つかる!
この本に僕が出会ったのは小学2年生の頃だった。母が持っていた本だった。タンスの中に無造作に入っていたそれを取り出して、読んで衝撃を受けたことを覚えている。 寄生虫に対する畏怖と、不気味なものに対するワクワクさ。この書籍を書いた人間への尊敬。そういう類のものを抱いたのを覚えている。 なんで母が持っていたのか謎だし、なんでそれを読んでみようと思ったのか今思えばかなり謎だが、この本は僕の幼い記憶に強く残っている。 春に福岡から関東に引っ越してくる時、持っていた本をかなり売った。その時に僕の本棚の奥から、この本がでてきた。 この本に書かれていた「寄生虫館」なるものが東京にあることをふと思い出す。目黒寄…
皇国の守護者 原作:佐藤大輔 画:伊藤悠 皇国の守護者 コミック 全5巻 完結セット (ヤングジャンプ・コミックス・ウルトラ) [マーケットプレイス コミックセット] 作者:伊藤 悠 Amazon 小説版が本体ですので、ぜひそちらも! 前回、書ききれなかったことをちらほら書いていきたいと思います。 前の記事でも書いていますが、人間の内面部分を詳しく書いてくれているのが、非常に面白く感じるポイントでもあります。 そんな主人公の新城大尉のよさげポイントを私なりにまとめてみました。 皇国の守護者 部下から信頼される男 小心と自棄という考え方。 どんな状況でも冷静 部下から信頼される男 いいですね。上…
先日、歌集の服読本を読んで、人生で初めて短歌に興味を持った。 (大まかな経緯はこちらの書評に書いたので、よければ読んでいただきたい。我ながら渾身の内容に仕上がっていると思う) para-a.net この服読本を読むきっかけになった高知帰省が終わり、自宅のある沼津へ戻ってきた。 沼津駅の2階には、くまざわ書店という本屋が入っている。さっさと帰宅して旅の荷物を下ろせばいいのに、と思いつつも本屋を覗いたところ、一角に短歌のミニコーナーができていた。 せっかくだし、歌集『老人ホームで死ぬほどモテたい』を見てみようか。著者の上坂あゆ美氏は沼津出身だったはずだ。と覗いてみたところ一冊の本が目にとまった。 …
一昔前の文学作品をしっかりと読んだ記憶がありません。おそらく学校の国語の授業で扱っただけで読んだ気になって、実際に本で読んだことはないのかもしれません。 夏目漱石や宮沢賢治などが良い例で、実際に図書館で見かけると「こんなに長い話だったんだ」と知ることが良くあります。 本日は、そういった本好きなら誰しもが聞いたことのある本をテーマに物語を進めていくミステリー小説をご紹介します。 タイトル:ビブリア古書堂の事件手帖~栞子さんと奇妙は客人たち~ 著者:三上延 出典:Amazon 鎌倉の片隅でひっそりと営業をしている古本屋 「ビブリア古書堂」。そこの店主は古本屋のイメージに合わない、若くきれいな女性だ…
つい先日、こんな本が出た。 現代奇譚集 エニグマをひらいて 作者:鈴木捧 Amazon 処女作『実話怪談 花筐』、第二作『実話怪談 蜃気楼』で独自の淡く、けれど奇妙に忘れがたい怪談世界を提示した鈴木捧氏の第三作である。私は前掲書を再読三読し飽きなかった。玉石混交の実話怪談本の中で、舐めるように読んだものといえば、我妻俊樹氏、朱雀門出氏を筆頭に、鈴木氏の『花筐』『蜃気楼』を挙げるだろう。それほどに、私にとっては特別な意味を持つ作家だ。 この三人の怪談に共通する点がある。「こんな話が怪談になるのか(なるのだ)」というセンス・オブ・ワンダーである。それは「怪談とはこのようなものだ」という固定観念を打…
戦争なら、こういう指揮官が一番信頼出来る! 皇国の守護者 原作:佐藤大輔 画:伊藤悠 皇国の守護者 コミック 全5巻 完結セット (ヤングジャンプ・コミックス・ウルトラ) [マーケットプレイス コミックセット] 作者:伊藤 悠 Amazon について書いていきたいと思います。 このマンガのおすすめポイント 主人公(新城直衛大尉)の戦いながら自己嫌悪するのが、人間臭くてたまらない どんな逆境でも、あきらめるのはいけないな、と思わせてくれる 撤退作戦という全然面白くなさそうな題材なのに、すごく面白い 皇国の守護者(漫画版)のあらすじ ほぼ日本と言ってよい「皇国」という島国が舞台。 皇国の一部:北嶺…
2023年5月に読んだり聴いたりした投資本やビジネス本を紹介します。 聴いた本はアマゾンのAudible(オーディブル)、読んだ本でUnlimited(アンリミテッド)対象と記載しているものは、本記事執筆時点での情報となります。 私の読書は新刊よりは興味のあるものを選んでおり、数年たっているもの含まれています。 オーディブルでのみ聴いたものは聴いた時の記憶で記載しています。 国民の底意地の悪さが、日本経済低迷の元凶(加谷 珪一) 数字でわかる! あの企業・店舗が儲けている仕組み~原価・店舗運営・従業員給与まで 鎌田 正文 教養としての金融危機 (講談社現代新書) 宮崎成人 SHOE LIFE~…
メインブログ(管理職おすすめの仕事に役立つ本100冊+)では、基本的に読んだ順・再読した順に投稿しています。 ブログ開始から一定期間経過し、100冊超がストックされてきたので、体系別に分類し、メインに合わせて随時更新していきます。 ランキング参加中読書ランキング参加中知識ランキング参加中書評 Ⅰ.世代別 (1)社会人1年目 (2)社会人中堅 (3)管理職1年目 Ⅱ.目的・シチュエーション別 (1)社会人の基礎 1.文章力を鍛える 2.思考法を鍛える 3.行動力・習慣を身につける 4.交渉術を手に入れる (2)管理職の基礎 1.コーチングする・フィードバックする 2.リーダーシップを発揮する 3…
1.はじめに 2.内容 3.教訓 人生の短さについて 他2篇 (光文社古典新訳文庫) 作者:セネカ 光文社 Amazon 1.はじめに ”人生の短さについて他2篇”の3作目として収録されています。 巻頭かつ表題になっている「人生の短さについて」は、先日にまとめました。 bookreviews.hatenadiary.com 本書のさいごの解説にある通り、セネカが「心の安定」で意味しているものは、必ずしも禅の悟りの境地のような静謐な精神状態のことではありません。セネカが述べているのは、なにものにも惑わされることなく、一途に我が道を行く、活気に満ちた心のあり方のことです。 2.内容 自己嫌悪を発生…
ヒポクラテスは古代ギリシャのコス島出身の医者である。医学を魔術やいかさまの世界から救い出し、経験的な科学へと昇華させたことで「医学の父」として認められている。 國方栄二に関しては断片的な情報しか得られなかったが、京都大学の非常勤講師を務め、京都大学学術出版会の『西洋古典叢書』の編集者の一人でもあるという。 本書が誕生するきっかけについては、巻末の解説や國方のTwitterにて、関西医科大学・森進一教授(故人)のギリシャ語文献の読書会に15年ほど参加したことが発端となったと書いてあった。 本文と参考文献欄を見れば、本書が恐るべき仕事であることは一目瞭然であるし、解説の充実ぶりと洗練具合も非常に高…
今年に入ってから金利に関わる本を何冊か読んでみましたが、本当に勉強になります。本書も同様に金利について理解することで投資を少しでも成功させる方向にもっていこうというための本です。よく見る投資系のYoutuberタザキさんもわかりやすく解説してくれているのでこちらもおすすめでした。 www.youtube.com 改訂版 金利を見れば投資はうまくいく 作者:堀井正孝 クロスメディア・パブリッシング(インプレス) Amazon 📒 Summary + Notes | まとめノート 📒 Summary + Notes | まとめノート 金利は炭鉱のカナリア 3つの景気サイクル 金利による投資環境評価…
「方舟」読みました よく知っているブログとかTwitterとかYouTubeとか複数のところで勧められていたので、久しぶりにミステリー小説の「方舟」を読みました。 方舟作者:夕木春央講談社Amazon 以下、Amazonページのあらすじの引用です。 9人のうち、死んでもいいのは、ーー死ぬべきなのは誰か? 大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。 翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれた。さらに地盤に異変が起き、水が流入しはじめた。いずれ地下建築は水没する。 そんな矢先に殺人が起こった。 だれか一人を犠牲にす…
www.gatesnotes.comビル・ゲイツといえば読書家として知られ、そのあたりは『天才読書 世界一の富を築いたマスク、ベゾス、ゲイツが選ぶ100冊』(asin:429610957X)に詳しいが、やはりノンフィクションの読み手という印象がある。そんな彼が『失くした記憶の物語』(asin:4652079230)や『書店主フィクリーのものがたり』(asin:4151200932)の邦訳があるガブリエル・ゼヴィンの小説 Tomorrow, and Tomorrow, and Tomorrow を激賞している。Tomorrow, and Tomorrow, and Tomorrow: A nov…
お馴染み、読楽亭評之輔でございます。 え~〈子は鎹(かすがい)〉なぞと申します。鎹ってのはDIYが趣味の方はご存じでしょうが、木材と木材を繋ぎとめるのに使う、コの字型の釘でございますな。 古典落語の演目「子は鎹」は、腕はいいが酒癖の悪い大工の熊に、カミさんが愛想を尽かして息子を連れて出て行っちまった後、改心した熊の奴がピタッと酒を止めて真面目に働くこと3年。偶然息子に再会したのを幸い、カミさんの状況をあれこれ聞き出し、めでたく元の鞘に収まったって人情噺なんですがね。でもねぇ、いろんな鎹の形があるんでしょうが、その役回りを子どもに被せるな、大人の始末は大人がつけろ、と言いたくなるわけなんでござい…
手紙 (文春文庫) 作者:東野 圭吾 文藝春秋 Amazon 「手紙」 東野圭吾(著) 文藝春秋 あらすじ 山田孝之、玉山鉄二出演の映画版も良い! まとめ こんな人にオススメ こんばんは、ちわぷ〜です! 台風が通過したからか、蒸し暑い日が続きますね〜 皆さん、熱中症にはくれぐれもお気をつけくださいませ^ ^ 一番の熱中症対策といえば、おウチで読書! というわけで、本日もオススメの一冊をご紹介させて頂きます☆ 「手紙」 東野圭吾(著) 文藝春秋 あらすじ 弟と貧しい二人暮らしをしている剛士は、弟の大学進学の為に空き巣に入った。 ただ、お金が必要なだけだったが、思いがけずそれが強盗殺人となってしま…
斎藤英喜氏のブログによると、https://ameblo.jp/susano-saito/entry-12806241724.html 基盤研究C「日本近代における「異端神道」の成立と展開の諸相」(略してITAN)の第一回研究会が開催されたようです。 斎藤氏の勤務する佛教大学を会場に、zoomでのオンラインと対面を併用して行われたとのことで、多くの参加者があったそうです。 内容は、本ブログでも紹介した https://kyohashinto.hatenablog.jp/entry/2023/03/06/180000 斎藤氏伊藤聡氏共編著『神道の近代』(勉誠出版、2023) https://be…
こんにちは。書評ブログ「淡青色のゴールド」へようこそ。本記事は『<責任>の生成ー中動態と当事者研究』の書評記事です。中動態という概念について知りたい・考えたい方や対人支援等の中で支援する・される関係について考えたい方などにはぜひ読んでいただきたい一冊です。
私の想いでの本です 私の母は現在かなり高齢になっており、認知症を患っています。日々穏やかに生活はしているものの、昔の記憶はかなり薄くなってしまっており、昔話などはできなくなりました。 もともと読書が好きな母でしたので、いろんな本を読んでいたのだと思います。英語も得意な人でしたから、良く英語の原書なども実家にはありました。 そんな中で私が子供のころに勧められた本がありました。冒険系小説でおなじみのジュールヴェルヌの「南十字星」という本です。ジュールヴェルヌと言えば「十五少年漂流記」「八十日間世界一周」「海底二万里」など代表作品がたくさんありますが、母はこの本を私に勧めてきました。 大きなダイヤモ…
あれこれ考えることあり。下手な考えかもしれぬ。 昨夜遅く、昨日締め切りだった四方田犬彦『大泉黒石』岩波書店の書評書きあげる。やすやすと書ける内容ではなく、苦労してなんとか着地。ひと晩寝かせて、今日送付。 先週、「number」の阪神特集号買う。なめるように読む。写真と文章の質高し。原稿料もいいはず。今月の教育誌名言コラムはこれでいこうと思う。昨日はハラハラしながら5時間を視聴。負けないでよかった。大山が大きな山に見えるすごみが出てきた。 夏の「オカタケ散歩」、鶴見線に乗ると決めて、コースを作り、タイムスケジュールを検索、検索で完成させる。なにしろ、昼間の本数がきわめて少ない路線である。梅雨が晴…
小池昌代作品を初めて読んだ。 一ページ目から不穏、不穏のオンパレード。 登場人物全員癖あり。小磯がもう…母娘関係が… とぎれとぎれで読んだのだけど、読んでいない間もふと「あの人たちどうなっちゃうんだろう」と気になって戻るの繰り返しだった。 地の文に詩がふんだんに入っていて、充実している。 萩原朔太郎記念館にふと行ってみたくなる。 間違いなく好き。またお気に入りの作家を発見できてうれしい。 www.choeisha.com 日経の書評で気になったので読んだのでした。 www.nikkei.com
『り📚書店員による小説のすゝめ』 こんにちは。り📚書店員です。 みなさまいかがお過ごしですか? 本日の独自書評はこちら。 川上弘美さん著『森へ行きましょう』です。 『森へ行きましょう』は文藝春秋より刊行され、文庫化もされています。 森へ行きましょう (文春文庫) 作者:弘美, 川上 文藝春秋 Amazon 森へ行きましょう (文春文庫) [ 川上 弘美 ]価格: 1045 円楽天で詳細を見る 『り📚書店員による小説のすゝめ』 大河的小説『森へ行きましょう』 川上弘美さんの残像 書き記してきた雑記帳 大河小説は「主人公そのもの」を書き表すもの 自分の言葉を大切にすること。自分の書いた言葉を大切に…
ダ・ヴィンチ 2023年 07月号 [雑誌]/KADOKAWA posted with カエレバ 楽天市場で探す Amazonで探す 出る雑誌。「ダ・ヴィンチ」7月号(6/6)は、ヨシタケシンスケとコミックエッセイの特集。ヨシタケシンスケは絵本の雑誌「MOE」ではよく特集されてるけれど、他ではほとんど見かけない。「ダ・ヴィンチ」はどんな切り口で彼を扱うのか。「問いと向き合う表現者」かぁ。なるほど!哲学的でもあるからなぁ、ヨシタケさんの絵本は。コミックエッセイ特集も気になります。これちょっと読みたい!アマゾンの紹介文をどうぞ!
・5年連続270冊以上の書評している当ブログ! 文章を紡ぐ人であり続けたいポポリッチです。 本日のブログ記事。 本来だったら年末に書いています。 毎年恒例の1年間のブログ書評記事。 その中から私が厳選して何十冊か紹介しています。 遅れた理由はSIM会社が突然いなくなる。 料金きっちり支払っているのにネットが利用できなくなりました。 なかなかネット回線復活できないので先延ばしでした。 そして5月には大家さん都合の強制退去。 こちらも家賃などはしっかり支払っているのにです。 この1年で二度も理不尽極まりないことが起きています。 そこからネットカフェ生活でなんとか生きています。 このネットカフェ生活…
著: 齋藤明里 池袋までは電車で10分もかからないけれど、何だかのんびりとして、治安もそんなに悪くない町、上板橋。保育園の年長さんから中学3年生までを東京都板橋区の上板橋で過ごしました。引越しが多い家庭でしたが、一番長く住んでいたのがここです。でも10年住んでいたとはいえ、上板橋が地元かといわれると悩んでしまいます。中学卒業と同時に引越してしまい、実家は全く別の場所にあるし、引越し以来一度も縁の無かった土地だし……。 しかしながら、今回、住んでいた土地に関するエッセイを書いてみないかとお声がけいただき、13年ぶりに上板橋に足を踏み入れることにしました。有楽町線小竹向原駅から東武東上線上板橋駅ま…
EV(電気自動車)には乗りたいけれど、「自宅がマンションだから」という理由で購入を躊躇している人は多いことでしょう。しかし、フリーのライター・エディターとして雑誌やウェブなどで活躍する篠原知存さんは、自宅マンションに充電設備がなかったにもかかわらず、ホンダ「Honda e」を衝動買い。篠原さんは「住まいが集合住宅でも快適なEVライフを過ごすことができる」と言います。 【今回の取材でお話を聞いた方】 篠原知存さん「週刊新潮」のノンフィクション書評や「夕刊フジ」のコラム「EV放浪記」など、雑誌やWeb媒体で取材や執筆を手がけるフリーランスのライター・エディター。2021年にホンダ「Honda e」…