神奈川県内に3路線(うち1路線は貨物線)を有する大手私鉄。相鉄グループ相鉄ホールディングス傘下の中核企業。
英文表記:SAGAMI RAILWAY Co., Ltd.
元々は現在のJR相模線(茅ヶ崎−橋本)を有する会社だったが、1943年に神中鉄道(厚木−横浜)を合併した翌年、茅ヶ崎−橋本が国有化された。
以前は「準大手私鉄」だったが、1990年に「大手私鉄」の仲間入りを果たした。関東の大手私鉄で唯一東京都内に乗り入れていない。
会社創立90周年を迎える2007には前年のCI導入に伴い、新7000系、8000系、9000系、10000系の車体塗装を新グループカラーの「相鉄ブルー」と「相鉄オレンジ」へ統一することが決まり、同年4月から新塗装編成の導入が始まった(2010年度末までに全編成完了予定)。無印の7000系は対象外。これは後述の都心直通プロジェクトの一環でもある。
2009年9月16日、吸収分割により相鉄ホールディングスと鉄道事業をおこなう相模鉄道に分社化を実施。
2004年に相鉄線のJRとの相互直通運転計画(相鉄・JR直通線)が発表され、2006年には新横浜駅を経由する東急との相互直通運転計画(相鉄・東急直通線)も発表された。2つ合わせて「神奈川東部方面線」を形成するものだが、共に東京の都心を目指すものでもあるので、相鉄では「都心直通プロジェクト」としている。2つの計画では西谷駅から羽沢駅(現JR貨物線駅)までトンネルを設け接続、横浜駅は経由しない。JR直通線は2015年、東急直通線は2019年の開業予定である。これに関連して相鉄本線全区間(海老名駅〜横浜駅)における「特急運転」の導入も検討されている。
※2011年3月現在の情報
年月 | できごと |
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1917年12月 | 相模鉄道株式会社、神中軌道株式会社創立。 神中軌道はその後社名を神中鉄道に変更。 |
1921年9月 | 【相模鉄道、以下「相」】現在のJR相模線の礎となる茅ヶ崎−寒川間が開通。当時は単線非電化。 |
1922年5月 | 【相】寒川−四ノ宮(既廃)・川寒川(既廃)間に貨物線が開通。 当時は単線非電化。 |
1922年10月 | 【相】寒川−四ノ宮間に中間駅・東河原が開業、旅客扱いの有無は不明。 のちに昭和産業駅に改称*4。 |
1926年4月 | 【相】寒川−倉見間開通。 |
1926年5月 | 【神中鉄道、以下「神」】現在の相鉄本線の礎となる、二俣川−厚木間が開通。 |
1926年7月 | 【相】倉見−厚木間開通。 |
1926年12月 | 【神】二俣川−星川(現・上星川)間が開通。 |
1928年5月 | 【神】星川(現・上星川)−北程ヶ谷(現・星川)間開通。 |
1929年9月 | 【神】天王町・常盤園下(現・和田町)駅開業。当時は停留所。 |
1929年10月 | 【神】鶴ヶ峰駅開業。当時は停留所。 |
1931年4月 | 【相】厚木−橋本間開通、川寒川貨物線廃止。 |
1931年10月 | 【神】西横浜−平沼橋間開通。 |
1933年12月 | 【神】平沼橋−横浜間開通、これで厚木−横浜間の全線が開通。 |
1936年1月 | 【相】省線*5八王子停車場まで乗り入れ実施。 |
1940年 | 【相】相模鉄道の筆頭株主、昭和産業の社長が九州で暗殺され、昭和産業が衰退。 相模鉄道の筆頭株主が東京急行電鉄となる*6。 やがて第二次世界大戦の激化に伴い昭和産業は帝國海軍相模兵器工廠となり、昭和産業駅は西寒川駅に改称。 |
1941年11月 | 【神】相模国分(現・信号所)−海老名間開通、小田原急行鉄道線(現・小田急小田原線)の相模厚木(現・本厚木)まで乗り入れ実施。 これに伴い、厚木−相模国分間の旅客営業を廃止。 |
1942年6月 | 【神】横浜−西谷間電化。 |
1943年4月 | 相模鉄道が神中鉄道を吸収合併。 それまでの相模鉄道区間を「相模線」、神中鉄道区間を「神中線」と称す。 |
1943年8月 | 西谷−二俣川間電化。 親会社東京急行電鉄高島変電所からの電力供給。 |
1943年12月 | 海老名−相模大塚間電化。 東京急行電鉄新宿営業局(現・小田急電鉄)からの電力供給。 |
1944年6月 | 戦時鉄道買収により、相模線茅ヶ崎−橋本間および寒川支線が国有化され、神中線のみ相模鉄道として存続。 |
1944年12月 | 二俣川−相模大塚間電化。全線電化完成。 |
1945年6月 | 鉄道事業を東京急行電鉄に経営委託。 |
1946年3月 | 柏ヶ谷駅開業、翌月大塚本町に改称。 |
1946年12月 | 横浜−海老名間直通運転開始。 |
1947年5月 | 東京急行電鉄の委託経営を解除。 |
1948年5月 | 希望ヶ丘駅開業、関連会社相模野興業による一体化した宅地分譲事業を実施*7。 |
1949年4月 | 二俣川変電所完成、電力自給へ。 |
1949年11月 | 相模国分−厚木間の貨物線を電化。 |
1950年6月 | 路線バス事業再開。 |
1951年11月 | 西横浜−上星川間複線化。 |
1952年5月 | 上星川−西谷間複線化。 |
1952年9月 | 西谷−鶴ヶ峰間複線化。 |
1952年12月 | 鶴ヶ峰−希望ヶ丘間複線化。 |
1955年12月 | 5000系電車登場。 |
1956年4月 | 相模鉄道が主体の横浜駅西口開発事業により、高島屋ストアなどが開業。 |
1957年1月 | 横浜−西横浜間複線化。 |
1957年12月 | 4両編成での運転を開始。 |
1958年11月 | 希望ヶ丘−三ツ境間複線化。 |
1959年2月 | 社名略称を公式に「相鉄」と制定。 |
1959年10月 | 相鉄会館横浜高島屋開業。 |
1960年11月 | 三ツ境−大和間複線化。 |
1961年10月 | 6000系電車登場。 |
1963年5月 | 5両編成での運転を開始。 |
1964年4月 | 二俣川駅が橋上駅舎になり、相鉄初の自動券売機が登場。 |
1964年11月 | 大和−相模大塚間複線化。 小田急本厚木までの直通運転を廃止。 準急の名で急行列車の運行を開始。 |
1965年11月 | 6両編成の運転を開始、休日の日中に急行電車を設定。 |
1966年11月 | 平日にも急行列車を設定。 |
1966年4月 | 相模大塚−大塚本町間複線化。 |
1967年4月 | 大塚本町−電車基地間複線化。 |
1967年7月 | 6000系車両にアルミ車登場(モハ6021)。 |
1967年8月 | かしわ台電車基地完成。 |
1968年4月 | 横浜−二俣川間ATS化、一部使用開始。 |
1968年9月 | 横浜−二俣川間ATS全面使用開始。 |
1968年12月 | 二俣川−平塚間の鉄道新線建設免許取得。 二俣川−大和間ATS化。 |
1969年8月 | 大和−海老名間ATS化、全線で使用開始。 |
1970年5月 | 2100系アルミ車両登場。 |
1970年9月 | 二俣川駅ビル「グリーングリーン」完成。 |
1970年10月 | 誘導無線導入。 |
1970年11月 | 7両編成運転開始。 |
1971年7月 | 6000系車両に冷房車登場。 |
1971年8月 | 横浜駅の駅ビル化事業、駅部分完成。 |
1972年8月 | 全国初のパワーウィンドウつき車両5100系登場。 |
1973年9月 | 電車基地−相模国分間複線化。 |
1973年11月 | 横浜駅ビル「相鉄ジョイナス」開業。 |
1973年12月 | 海老名駅移設。 |
1974年2月 | 横浜駅改良工事完成。 |
1974年4月 | 相模国分−二俣川間複線化。全線複線化完成。 |
1975年8月 | かしわ台駅開業。大塚本町駅を移転しさがみ野に改称。 8両編成運転開始。 |
1975年9月 | 7000系アルミ車登場。 |
1976年4月 | いずみ野線・二俣川−いずみ野間開通。 |
1978年5月 | 横浜駅ビル全館完成。 |
1979年9月 | 西横浜−保土ヶ谷間貨物営業廃止。 |
1981年4月 | 10両編成運転開始。 |
1986年4月 | 新7000系電車登場。 |
1986年12月 | スーパーストア事業の子会社「相鉄ローゼン」が東証2部に株式上場*8。 |
1987年3月 | 冷房化100%達成。 |
1988年10月 | 映画館劇場飲食店の複合施設、「相鉄ムービル」が現在の場所に移転完成。 |
1990年4月 | いずみ野線・いずみ野−いずみ中央間延伸開業。 |
1990年5月 | 大手私鉄の仲間入り。 |
1990年11月 | 8000系電車登場。 |
1993年1月 | 9000系電車登場。 |
1994年8月 | 大和駅ホーム地下化、これにより前後の踏切を廃止*9。 |
1995年3月 | 海老名を最後に全駅自動改札化完了。 |
1998年9月 | 横浜駅西口再開発事業が完了。貨物営業休止。 |
1999年3月 | いずみ野線・いずみ中央−湘南台間延伸開業。 |
2000年10月 | 関東の民鉄共通SFカード パスネット導入。 |
2001年12月 | 路線バス部門の内、綾瀬営業所が担当する路線を相鉄バス株式会社に移管。 |
2002年2月 | JR東日本E231系電車をベースとした共通構造の新車両、10000系電車登場。 |
2002年12月 | 相鉄創立85周年を記念して新6000系の旧標準色リバイバルペイント編成登場。 |
2005年5月 | 女性専用車両導入。 |
2005年10月1日 | 関連会社の 横浜地下街、相鉄企業 を相模鉄道の株式交換による完全子会社化を実施。かしわ台工機所・かしわ台電車基地が「かしわ台車両センター」に改称。 |
2007年4月22日 | 新7000系、8000系、9000系、10000系の車体塗装を新グループカラーへ統一することになり、以降、新塗装編成の導入が始まる。 |
2009年4月8日 | 相鉄ローゼンを相模鉄道の株式交換による完全子会社化を実施。 |
2009年6月15日 | JR東日本E233系電車をベースとした共通構造の新車両、11000系電車登場。 |
2009年9月16日 | 吸収分割により相鉄ホールディングスと鉄道事業をおこなう相模鉄道に分社化を実施。 |