こんにちは。きのひです。 「手向(たむ)けの花」 鈴木 英治 著 を読みました。 2007年7月20日 第1刷発行 2011年7月8日 第10刷発行 湯瀬直之進(ゆせなおのしん)は和四郎(わしろう)と深川界隈を歩いています。 「湯瀬さま、どこかで食事にしませんか」 和四郎にいわれて直之進は歩みをとめました。 「もう昼か」 「ええ、九つはまわりました」 見ると幟(のぼり)がひるがえっている一膳飯屋がある。 幟には、あさりらしい絵が描かれていました。 「あさり飯かなにかかな」 「かもしれませんねえ。手前はあさりが好物なんですよ」 その店に足を踏み入れてみると五つほどある長床几はすべて埋まり、座敷も…