事業切出し 前職の化学メーカーは大手電機メーカーの子会社同士が合併などを繰り返していた。その結果製品や要素技術でシナジーを生むどころか逆にリソースが分散してしまうという課題感を持ち続けていた。 その中でも本業のケミカルではないデバイス領域の工場は、建設からかなりの年月が経ち、設備や建屋の更新に莫大な費用がかかるようになっていた。そのため以前から子会社化や事業の売却などという話が持ち上がっては消えたりしていた。 店主はそれまで自社合併と事業の譲り受けを2回ほど経験していたので事業の切り出しのむずかしさを理解しているつもりであった。生半可な計画と実行力では目論見どうりの成果が出ないどころか逆に負の…