あなたは、家族や親しい人からの何気ない一言に、心が深く傷ついた経験はありませんか。悪気がないと分かっていても、忘れられずにずっと胸の奥に刺さっている言葉。多くの人が、そんな経験を一度はしたことがあるかもしれません。 今回ご紹介するのは、第62回群像新人文学賞を受賞した、石倉真帆さんの『そこどけあほが通るさかい』です。 この物語は、関西の田舎町を舞台に、家族や親戚から浴びせられる辛辣な言葉の数々に傷つき、自分の存在価値を見失いそうになる一人の少女・光里の心の叫びを描いた作品です。 読み進めるほどに息が詰まるような苦しさを感じますが、不思議とページをめくる手が止まりません。読み終えた後には、言葉が…