この論文は、ゲーミフィケーションが自己決定理論における心理的欲求の充足に与える影響に焦点を当て、質的混合研究を行ったものである。 自己決定理論の観点から分析する限り、頻出のゲーム要素であるバッジ,ポイント,リーダーボードはどれも外発的動機付けである。(意思決定の因果が自身ではなく外部評価に移行するため)外発的動機付けは内発的動機付けを阻害する作用があり、これが先人の研究において「ゲーミフィケーションは効果的ではない」と評価された一因ではないかと推測。また、ゲーミフィケーションの導入環境がゲーム要素の効果を左右するという知見もある。これを踏まえ、ゲーミフィケーションが心理的欲求充足に与える影響を…